こんにちは。Dr. NAOKI(@urarikei_career)です。
自身初の新築木造アパートについて、【新築AP・1号棟】シリーズとして書いています。
前回の記事(↓)では、新築アパートに着手するまでの経緯についてざっくりと紹介しました。
今回から、新築アパート用の土地を購入したお話を記事にしていきたいと思います。
資金計画について
新築アパートの場合、総事業費(初期投資額)は以下の3つに大別されます。
- 土地購入費
- アパート建設費
- 諸経費
地主系大家(自分または家族が元々所有している土地にアパートを建設して賃貸経営する大家)とは異なり、私の場合はアパート建設候補地となるような土地を探すところから始めなくてはいけません。
つまり、新築アパートの資金計画を練る際には、土地の購入費用も予算に含める必要があります。
自己資金が500万円あって、表面利回り10%の単身用の新築木造アパートを建てたい!となったら土地購入費を含めた資金計画は、次のように考えます。
- 自己資金が500万円なら、融資は5,000万円(※)引けそうだから、総事業費は5,500万円。
(※2022年時点では、自己資金は2割程度求められることが多い。) - アパート建設費として1室あたり500万円(※)だとしたら、総建築費は4,000万円(= 500万円×8室)。
(※2022年時点では、木造の共同住宅の場合、1室あたり650~750万円程度必要。) - 諸経費が500万円だとすると、土地購入費は1,000万円(= 5,500万円 - 4,000万円 - 500万円)。
- 表面利回り10%狙うなら、家賃年収は550万円必要だから、設定家賃は5.7万円(≒ 550万円÷12ヶ月÷8室)。
つまり、1R~1LDKで家賃5.5~6.0万円(共益費・駐車場代込)で客付け可能な立地を狙う必要がある。 - 8室のアパート(+8台分の駐車スペース)を建てるのであれば、必要な土地面積は100坪以上(※)。
(※地形にもよります。できれば120坪以上あると余裕を持ってプランニングできます。) - 融資額が5,000万円であれば、月々の返済額は22.9万円(返済期間22年|金利1.8%|元利均等)になる。
つまり、家賃月収が45.8万円であれば、返済比率は50%(≒ 返済月額22.9万円÷家賃月収45.8万円)となり安全圏内。
まずは、こんな感じでざっくりと資金計画を算出します。
それから細かい部分を詰めて行き、詳細な事業計画を策定していきます。
(「詳細な事業計画の策定方法」については、また今度記事にします)
アパート用地の検索
物件検索の方法としては、とてもシンプルで次のような感じです。
- アットホーム:
基本的には毎日検索。メール設定しておくと(情報公開日の翌日となることもありますが)通知してくれます。 - ハトマークサイト:
掘り出し物件があるそうです(自分は見つけられていませんw)。 - 地元の不動産会社のホームぺージ:
ブラウザにお気に入り登録しておいてこまめにチェック。適宜会員登録。 - 不動産関係の知人にお願い:
ネットには載っていない川上情報を紹介してくれることも。
このように、主にはアットホームの「地図から探す」を使って、家賃相場が設定家賃に近い地域を中心に探しました。
検索条件としては、土地勘がある地域でしか見てないので、基本的には価格と土地面積のみ。
しばらく検索を続けていましたが、思うように希望に合う土地情報が出てきません。
立地、接道、地形、周辺環境・・・希望する条件の全てを満たす不動産物件はほぼ無いと思いますが、どれか1つの条件がかなりクリティカルで、欲しいと思えませんでした。
投資額が大きいだけに慎重になる気持ちもわかるけど、どこかで妥協しないと何も進まないのでは?
と、言う声も聞こえてきそうですが、そうこうしている内に、社会状況も変化していきます。
- ウッドショックによる建築価格の高騰
- 融資を受ける際の自己資金が2割以上必要
こうなると当然、資金計画の見直しが必要となりました。
対策としては・・・
- 自己資金の追加(増資):
自己資金を多く入れると、B/Sが良くなり返済比率が下がるというメリットもあります。
しかし、できるだけ手元資金が多くあった方が別案件の投資に回せるので、残しておきたいのが本音。 - アパート規模/総事業費の縮小:
自己資金を追加しないのであれば規模縮小ですが、8室未満だと投資効率が悪くなります。
戸数キープなら部屋面積を小さくするのも手ですが、1Rより1LDKの方が競争力が高いので、それも微妙。 - 建築単価の安い工務店の開拓:
安かろう悪かろうは論外。やはり実績のある工務店にお願いしたい。
これらを検討しながら気持ちは前向きになっていたものの、心の奥底で感じていたのが・・・・
こういう状況になってきて、新築アパートを進めても大丈夫なのか?
という不安です。
というのも、建築費が高騰した分、投資額(総事業費)が高くなるため、利回りは下がることになります。
利回りの高い中古物件に絞って、キャッシュを貯めることに集中して方がいいのでは?という思いもありました。
しかし根本的にあったのは、新築アパートをやりたい!という想いです。
投資の指標(利回り)は悪くなったとしても、時間を味方につける不動産投資においては、キャッシュフローが得られるのであれば早く着手することも大切ですよね。
結果としては、自己資金の追加(増資)を決め、新築アパートに注力することにしました。
不動産規模拡大のペースは遅くなっても、自分が手掛けた商品を提供したいというのが一番の理由です。
物件問合せからの出逢い
土地探しを始めて半年が経とうとしていた頃、(常にアットホームを検索していると思われる)知人から連絡がありました。
場所は高岡市。
人口は県内第2位で、近くに大きな商業施設もあるので、そこそこ魅力を感じました。
すぐに業者に連絡し、「新築アパート用地として検討している」旨を伝えたところ、「事務所でお会いしませんか」のお返事をいただきました。
すぐに会いに行き、新築アパート用地として問題なさそうであることを確認できました。
また、その業者さん自身、新築アパートを含む賃貸経営をされていて、多くの知識を吸収させていただきました。
土地の形はこんな感じ。
100坪未満ですが、地形、接道状況や周辺環境が悪くなかったため、この土地で計画を進めることにしました。
売買価格は780万円なので、8.5万円/坪。
相場が12~16万円/坪ですが、それより安いのは、地目が「田」だからですね(農地転用が必要になります)。
ちなみに業者さんに大好評だった手土産はこちら。
初めて会う業者さんには、手土産を持っていくのがおすすめです。
今回はここまで。
次回、この土地でのプランニングを進めたお話を記事にしたいと思います。